違法性の合法性

オンラインブックメーカーでの賭けは違法か合法かについては、法律家の間でも意見がわかれるところです。というのも日本の刑法における賭博罪は、成立がとても古く現在のようにオンラインで海外の賭博に参加する、というような状況を想定していないためオンラインカジノやブックメーカーに対する明確な法律がないからです。また日本の賭博罪は「罪に問われる賭博」と「罪に問われない賭博」や、パチンコ店における「三店方式」などいろいろと矛盾があり、違法か合法かを判断するのはやっかいなのです。

まずは結果からいうと、2017年9月現在海外で合法に運営されているオンラインカジノ・オンラインスポーツベット等を日本で賭けることは違法とはいえないというのが今のところの結論です。この根拠となった日本で初めての判例が2017年の裁判で導かれました。

2017年にオンライン賭博に関する初めて出た判例

2017年のオンラインギャンブル

2017年1月に日本で史上初めてのオンライン賭博に関する裁判が行われました。それまでは賭博罪に対して裁判は行われず、警察や検察の決定のもと罰金刑が課されて終わっていました。2017年に出たこの裁判の結果は「不起訴」となりました。つまり違法ではないことが法廷で証明されたことになります。この結果はオンライン賭博に関しての違法・合法の判断が法的に初めて出された判例で、今後のオンライン賭博の違法性の問題に対して、大きな答えのひとつとなることは確実です。

2017年に初めてオンラインカジノプレーヤーに対して賭博罪秘儀事件が法廷で争われたが「不起訴となった」⇨ オンラインカジノは完全に違法とはいえない

—出典: 賭博罪改正を願う弁護士津田岳宏のブログ

https://ameblo.jp/gamblelaw/entry-12235518621.html

賭博に対する日本の刑法

賭博に対する日本の刑法

現在の日本では賭博罪について、刑法第185条が適応されます。

185

賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

これだけを見ると公共賭博以外の賭けはすべて罰せられそうにも見えます(公共賭博は賭博罪が課せられません)。一方、賭博罪は「対抗犯」というものにあたります。「対抗犯」とは必要的共犯ともいい、自分だけでなく二人以上の共犯無くしては成り立たない犯罪のことをいいます。賭博は胴元(賭け催す側)と客(賭ける側)の両方がいないと成立しないため、対抗犯となります。オンライン賭博ではこの適応が難しいのです。胴元であるオンラインブックメーカーやオンラインカジノは海外で合法的なラインセンスを得て運営しています。日本の賭博法では海外で合法的に運営しているこれらの業者を処罰することができません。つまり業者を処罰できない以上対抗犯が成り立たず、一方の客のみを処罰できないので、この法律がオンライン賭博に対して適応が難しいのです。この論点にて上記の裁判では不起訴となりました。

現在の日本政府の動きを推測

日本政府

2017年の裁判は、オンライン賭博の違法性合法性の問題に対してひとつの大きな節目の年となりました。現時点での日本初の裁判で下された判決により、海外で合法的に運営されているオンライン賭博(この案件ではオンラインカジノ)を日本でプレーする(賭ける)ことには違法性はないことが証明されました。しかし、今後法律が変わる場合ももちろんありえます。また現在日本ではカジノ法案といわれるIR推進法も成立となり法整備もされることから、今後オンライン賭博のみならず、賭博罪そのものが変化することも十分考えられます。IR推進法を推進していきたい国としては、今更賭博法をさらに厳しくする方向にいくとは考えづらいです。ですが今後も気をつけて国の動きや情報を見ていく必要があります。このサイトでも随時新しい情報をアップデートしていく予定です。

安心してスポーツブックを楽しむために

上記で示した通り、現在のところ日本でのスポーツブックは違法ではないので安心して楽しめます。状況が変わる可能性はありますので、今後の法律改正などの国の動きには目を離さないほうがよさそうです。

また、いくら海外ブックメーカーに違法性がないという判断が出たとはいえ、それは海外での正規ライセンスを取得し合法的に運営されているブックメーカーに対してで、海外でも違法ギャンブルは所轄国にて処罰されます。ブックメーカーを選ぶ際には、かならずライセンスを取っている信頼のおけるサイトをえらびましょう。

結論

オンラインブックメーカーは海外で正規ライセンスをとった業者が合法的に運営するものであれば、現在のところ違法ではありません。安心して楽しんでください。今後日本の法律が変わる可能性は十分ありますので、情報収集はお忘れなく。賭博にして詳しい弁護士もいるので、ご心配のときには弁護士に意見を求めることをお勧めします。ブックメーカーはかならず信頼おけるサイトを選びましょう。

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